一条工務店のオプションには、電気自動車を充電するための専用コンセントを設置することができます。
200Vタイプのものになります。
2016建築時点で、25,000円程度のオプション代金だったと記憶しています。(現在の金額については、一条工務店に直接ご確認ください。)
電気自動車を買う予定もありませんでしたし、家人に何度も確認をいたしましたが、興味を持っていなかったので、室外用充電コンセントの設置は見送りました。
日本では、まだ電気自動車がそれほど普及していませんので、設置に踏み切るお宅は多くはないように思います。
電気自動車用外部コンセントを後付けする
ところがです。たったの3年で家人の考えが180度変わりました。
突然、電気自動車に興味を持ち出し、買い替えてしまったのです。もうアホとしか言いようがありません。
そして当然、電気自動車用外部コンセントの設置工事も必要になりました。全くアホとしか言いようがありません。
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外壁工事に対する一条工務店の見解
一条工務店のアイスマートは、特に気密性を重要視している住宅です。
むやみに、外壁に穴を空けることはできません。
そのため、できるだけこういった外部に穴を空ける必要がある場合は、一条工務店に工事をお願いしたいものです。
早速、当時の営業担当の方に連絡を取りました。
工事課に早速かけ合ってくれましたが、一条工務店では外部コンセントの後付け工事はできないと返信がありました。
わが家担当だった監督とも話をしました。
あくまでの監督の個人的見解としながらも、アドバイスをくださいました。
基本的にはお勧めはしないが、コーキングをしっかりと内部まですれば、気密性に大きな影響はないとは思うということでした。
外部業者へ依頼
一条工務店では工事を請け負ってもらえませんでしたが、工事を諦めるという選択肢はありません。
なぜならば、すでに納車済みだったからです。ほんっっっとにアホとしか言いようがありません。
そこで、外部業者を探しました。
提案された工法は、4つ
外部業者からは、4種類の工事方法を提案されました。
1、室内の分電盤(いわゆるブレーカーのある場所)から分岐をさせて、室内にコードを這わせて壁に穴を空けて外に出す方法。
最も一般的な方法です。
しかしながら室内にコードを這わせることになるので、見た目は決して美しくありません。また、室内から断熱材を通して外壁まで穴を空けることが必要な工法です。さらに、外壁タイルの目地部分に上手く貫通する可能性は低く、タイルを何枚か犠牲にする覚悟も必要になります。
2、分電盤から天井に穴を空けて、1と同じく外壁に穴を空けて外へ出す方法。
室内にコードが這う距離は最低限となりますが、断熱材に穴を通す、外壁タイルが割れるという点については、1の方法と同じデメリットが残ります。
わが家は一階の天井高を260㎝にするオプションを採用しているため、一階と二階の間のスペースが通常のアイスマートよりも狭く、2階にも全面的に床暖房が設置してあるため、そのコード類や資材が張り巡らされており、人が入って作業をするのは現実的に不可能でした。
3、床に穴を空けて床下を通し、外へ出す方法
気密性を考えてコーキングをより確実に行うためには、断熱材が10数㎝詰まっている外壁ではなく、厚さ数㎝の床材に穴を空けるというのも一案でした。
しかし、全面床暖房の床に穴を空けるということは、床暖房用の温水路に穴を空けるという取り返しのつかない大失敗リスクを伴います。
コーキングの確実性と床暖房設備破壊リスクを比較してこの案は瞬殺となりました。
4、屋外のスマートメーター(電気メーター)から分岐をさせてブレーカーを新しく作り、ブレーカーとコンセントの両方を外部に設置する方法。
一見して、一番リスクの無い方法です。
断熱材に穴を空けることもなく、コンセントを設置できます。
ただし、問題がひとつありました。
スマートメーターと分電盤と間に手を加える工事をする際には、東京電力(それぞれの地域の電力会社)に書類を提出して許可を得る必要があります。また、不正な工事がなされていないか、後日、電力会社の人がチェックしに来訪します。
万が一、スマートメーターよりも外側から分電をされば、無料で電気を詐取できてしまうことになるため、この点については厳格に手続きを踏んでチェックされます。
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実際の工事
4つの工事方法を検討した結果、わが家は、スマートメーターから分岐させる方法を選択しました。
一般的で業者さんが最もやり慣れている工事だとしても、やはり、一条工務店のアイスマートの気密性にリスクを及ぼす可能性がある方法を選択したくありませんでした。
今回お願いした業者さんが東京電力への届出書類など一式手配をしてくださり、こちらの面倒が大きく削減できたのも理由の一つです。
実際に、どのように工事が行われたかをご紹介します。

まず、スマートメーターのカバーを開きます。

スマートメーターの先にブレーカーを設置。

そこから外壁沿いに這わせるコードは見た目を気にしてカバーで覆ってもらいました。

駐車場寄りの角にコンセントを設置。アースも接地(ちゃんと韻を踏んでいる)

工事完了後のスマートメーター、ブレーカーの様子。
工費は(消費税アップ前で)税込み75,600円でした。
まとめ
電気自動車用外部コンセントを、気密性や断熱性を保持したまま後付け工事することができました。
しかし、3倍のコストがかかりました。
また、25,000円を1,000万円単位のローンに含めて支払いをするのと、実際にローンを支払っている日々の生活の中で臨時出費するのとでは、生活に与える影響は実際の金額の3倍以上のものです。
75,000円の臨時出費は、影響大です。
今後、日本でも電気自動車の種類も増えていくでしょう。
災害時を考えても、電気自動車を蓄電池代わりに使用しない手はありません。
一条工務店で建てている多くのお宅が、ソーラーパネルを搭載しているでしょうから、電気自動車とセットにしておけば、災害への大きな備えとなります。
建築時に電気自動車を買う予定が全くなかったとしても、念のために外部コンセントを付けておくことをお勧めしたいと思います。