一条工務店のパネル工法2×6の家、いわゆるi-smartとi-cubeシリーズの標準の天井高は、2400です。
2400とは、2400㎜の高さのことで、㎜を抜いて記載する場合が多いようです。
建売住宅でも、2400の天井高のところが多いようですので、一般的な天井高といえるでしょう。
一方で、軸組み工法であるセゾンやブリアールなどの家の天井高は2650です。
たかが250の差、されど250の差ですね。
その差は、比べてみないと分かりにくいものではありますが、セゾンの家とi-smartの家に続けて入ると、歴然と感じます。
この差を埋めるべく、アイスマートやアイキューブには天井高を2600にすることができるオプションがあります。
坪単価20,000円×1階の面積がオプション代金です。(2016年着手承諾当時)
Sponsored Link
天井高2400の実際
どういう高さか検討
天井高2400というのは、世間一般に見て、普通の高さだと思います。
特に記載がなければ、だいたいどこのメーカーの家も2400高が基本です。
わが家の建売(住友不動産2✕4の家)だった旧宅も2400でした。
住んでいて低いと感じたことはありません。
2400高のアイスマートのモデルハウスで打ち合わせをしていても、狭いとか圧迫感を感じるなどはありません。
私自身は、身長165㎝、オット氏は176㎝で、日本人の平均よりちょい高めですが、そんな二人にとっても2400は問題のない天井高です。
営業さんは、その場にいると2400の天井高は気になりませんが、もっと高い天井の部屋と比較すると分りますとおっしゃいました。
2400と2650を体感することで比較
そこで、実際体感してみようということで、同一の展示場にセゾンとアイスマートと両方建っているところへ出向きました。
かなり広い住宅展示場で、一条工務店のモデルハウスが3軒建っています。
隣同士ではないのですが、行ったり来たりして比較です。
最初は、アイキューブの展示場に入ります。違和感は、もちろんありません。
その後に、セゾンに入ると、「うわーーー、天井が高くて、良い!!」という感想をいだきました。
そして、アイスマートへと行きますと・・・。あれ、やっぱり天井が低くて圧迫感がありました。
Sponsored Link
ちょっと待った、その決断、天井高2600のオプションは制約だらけ
天井高の違う家を比べると、やはり天井は高いに越したことはないという結論になります。わが家では天井高2600のオプションを採用する方向で、設計士さん、営業さんに相談をしまいた。
ですが、営業さんには、このオプションを使う方はほとんど聞かないと言われました。
そもそも、わが家が設計し始めた少し前に登場したばかりのオプションだというのもあるかと思います。
それに加えて、このオプションはそう単純なものではありません。
注意点、制約がたくさんありますとの説明を受けました。
2600になるのは1階だけ
天井高を上げるからといって、純粋に家が2600×2階分高くなるわけではありません。
なぜなら、このオプションにはからくりがあります。
天井を高くする分、家を上に引き上げるのではなく、1階と2階の隙間を200mm狭くして、1階の天井を高くする方法を取っています。
一条工務店の、建築部材のほとんどが工場で作られてくるので、その中での精いっぱいの工夫なのでしょう。
工場での生産ライン、上棟の方法等を変えずに、内部の工事だけで天井高を上げる努力は認めますが。
1階でも2600にならないスペースも
2階に設置する水回り下には、パイプスペースが配置されます。
よって、1階と2階の隙間にある程度の広さが必要となり、このオプションで狭くなった1階と2階の隙間には収まりきらないそうです。
そのため、水回り下の1階は、通常通りに2400となります。
間取りによっては、ひとつの部屋の天井高が2400と2600で混在してしまう可能性もあります。
オプション料金、純粋に施工面積✕20,000円ではない
パイプスペースなどで、実際に2600の高さにできない部分が発生しても、その部分にもオプション代金はかかります。
オプション代金は、実際に天井が高くなろうがなるまいが、1階の坪数×20,000円です。
もちろん、吹き抜けで1階の天井のない部分にも、天井高オプションはかかってきます。とても納得がいかない部分です。
そのため、支払ったオプション代金を、実際に2600にできた面積で割ると、かなり割高なオプションに感じてしまいます。
Sponsored Link
一条工務店では、建具も窓枠も変えられない
一般的に、天井高を上げると、それに伴ってドア類や窓枠も高くして、より一層天井高を感じられるように変更します。
天井高が高くなるのと合わせて建具が高くなり、その相乗効果による空間の広がりが、天井高を高くするオプションの、本来のだいご味。
実は、天井高が同じでも、建具と窓を天井高まで高いものに変更するだけで、天井高が高く感じほど、建具の効果は抜群です。
実家は、天井高は2400のままですが、窓枠とドアを天井高までの物を採用して、高く広く感じる空間を作り出しています。言われないと2400の天井高の家とは思えないです。
せっかく天井高を上げるのならば、合わせて建具も背の高いものを採用したいところですが、一条工務店では制約が多く、その点は難しいことが判明しました。
一条工務店では、窓枠と建具ともに、自社製品を使用します。
自社製品ですので、当然のことながら、選択肢幅は非常に狭く、天井高オプションに合わせた背の高い建具類は用意されていません。
壁に窓枠もはめられた状態で工場から出荷されてきますから、他社製品の窓枠を入れ込むことも不可能です。
このことからも、天井高を上げるオプションが、いかに中途半端なものなのかが分かります。
私にとって、窓枠が高くならないことは、一番のデメリットでした。
天井の一番上まで窓になっている家…憧れでした。
そして、採用へ
これだけの制限のあるオプション、値段に値しない気がしなくもないです。
冷静になっている今だったら、恐らく採用していなかったと思います。
特に、わが家は2階に風呂場洗面台を上げているので、2600にならないスペースは、一般の間取りのお宅よりも多かったです。
それでも、なぜ採用したのか!?
新築ハイだったのと、新しもの好きな性格が災いしたのと…。
なんともお粗末な理由でしか思い浮かびません。:゚(。ノω\。)゚・。 ウワァーン
結果としては、玄関、トイレ、キッチン、リビングが2600高の天井となっています。
なかなか他のアイスマートのお宅と比較することがないので実感しにくいですが、空間の広がりはできたとは思います。
それが、金額に見合っているかどうかは、それぞれのお宅の価値観にゆだねることとします。
いずれ、リビングドアを、天井の高さくらいの大きいものにリフォームするのが夢です。
新しいものに飛びつくがごとく採用したオプション。
よくよく検討が必要だったと思う次第です。